健康づくりと豊かな食生活のあり方を願い、 『かくみやしょうゆができるまで』をwebで案内させていただきます。
小麦を炒る場所です。
この場合の『炒る』とは、小麦でん粉のα(アルファー)化・たんぱく質の熱変性及び殺菌です。
600℃~800℃まで釜をあたため炒るわけですが、よい醤油になるための一番適した小麦にする加工の場です。
バーナを使い高温になるので火の元には充分に気を使います。
大豆を蒸す10時間以上前より大豆を釜の中で水につけておきます。
10時間程水に浸した後、圧力釜にて大豆を蒸します。
圧をかける時に危険が伴う難しい作業なので緊張を要します。
蒸した大豆と炒った小麦を混合して醤油種こうじを合わせます。そして、この製麹室で44時間~46時間 温度・湿度 こうじの手入れをしてより良い醤油こうじ造りをします。
醤油醸造過程において一番大切な時間であり場所であると言っても過言ではないでしょう。
醤油こうじから諸味になるまでが一望できまうす。
こうじの時は色はまだうすいおうど色で味も塩のカドがあり豆の味が目立ちます。
2~3年熟成・醗酵が進行するにつれ大豆の形がだんだんなくなり色もこい茶色になります。
味も熟成するにつれ奥深いまろやかな味にかわります。
このタンクは製麹室で出来上がった醤油こうじと塩水をよく混ぜ合わせて貯蔵・熟成させて諸味(味噌のようなもの)にします。 かくみや醤油は2年~3年熟成した諸味を生作した醤油『生揚(原液)』を使用して醤油造りをします。
大豆を蒸し、小麦を炒り、それらをコンベアー上で混ぜながらしょうゆ種こうじ菌を合わせます。そして製麹室でしょうゆこうじを育てます。
この一連の作業を『仕込み』と呼びます。
当店では特に寒仕込みこだわります。
その理由は寒水には雑菌が少ないこと、雑菌が作業工程上においても繁殖しにくいことなどからです。 目には見えない菌との闘いです。より良いしょうゆこうじ菌を育てて、雑菌をいかに寄せ付けないで作業を行うかということは日々我々しょうゆ造りにおいて永久のテーマです。